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後期高齢者医療制度への疑問 歯科医師 野瀬 博之 |
4月から、75歳以上の人は今までの保険を脱退して、この制度に加入します。
地方自治体が「後期高齢者医療広域連合」を通して運営をおこないます。
1.今まで負担ゼロの人も含めて全員が保険料を負担。国保加入の65歳〜74歳を含めて、年金からの天引きないしは現金納付に。
→所得・生活の状態を踏まえることなく、一律に現金納付ないしは年金より天引き。
こういうやり方が正しいのか?
2.2年ごとの保険料見直しは医療費の10%。人数が増えるにしたがい負担割合も引き上げられる。
→ますます負担増に。
3.高齢者も「資格証明書」発行に。今まで、高齢者には生活難による滞納などの際、この証明書の発行は無かった。それが発行となることは、保険証の取り上げ−保険給付の差し止めとなる。
→無保険を生み出す。相談体制も未確立。保険料減免も、一般財源を持たない
「広域連合」では困難が予測される。
4.75歳で区切る根拠は!?
→いかにも役所らしい机上の空論である。心身の特性は、個人差・性差・地域差、とくに個人差が著しい。
5.寿命が長いとペナルティー!
→平均年齢が長い地域では、その分、保険負担がペナルティーとして増加される。
6.医療機関の選択権に制限
〜登録した「かかりつけ医」以外の医療機関への受診を制限する。
→75歳以上の国民にだけ制限するこのやり方は強制的すぎないか?
7.医療費を抑えこむための在宅での看取りの増加
〜病院での終末期医療・看取りを減少させて住宅への方向がとられている。
→医療費抑制が目的なので、家庭や地域の中でより十分な状況をつくることが前提ではなく、より高齢者を孤立した状態に落としかねない。在宅か病院かは、状況に応じて患者、家族、医療、介護の現場のものが決定すればよい。
結語:医療費の抑制がまずありきたりという発想では、国民にしわ寄せを注ぐものとなる。
2008.2.4 野瀬 博之
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長居公園の野宿者強制排除への見解 歯科医師 野瀬 博之 |
私は医療人として、一市民として、長居公園の野宿者強制排除に抗議するものです。
膝をつき合わして、支援者を含め、十分に話し合わなければならない重大な問題だと思います。しかし、市側は、一切話し合いを拒否し、一方的な通達の上に、今回強制排除をなさんとしています。その様なやり方は‘人'を‘物'としか見ない重大な誤りです。ましてや長く寒い野宿の生活の中で、かなりの健康を害している可能性もあります。
弱い立場にある者へは、もっと手厚くあたたかい対応が必要なのではないでしょうか?その前提は、細かく、彼らの気持ち、意見、希望を知ることではないでしょうか?そのためには、十分な話し合いを継続するべきです。そして、今なぜここまで強引に、撤去を急ぐのかの説明をするべきです。
1月5日、フランスのシラク大統領は、「繁栄のそばに極度の貧困がある現実と戦うために、居住権を基本的な権利に据える必要がある」と演説しました。これにより、「人間的な生活が営める住宅にアクセスできなければ、裁判所が、国や自治体に住居の提供を命じることができる」法案が提出されようとしています。
公園のテントへの厳しい取り締まりや、分断された遠くの‘シェルター'、首切り合理化・不況の現実を問わない‘自立支援センター'などへの誘導では、なんら問題が解決していないことは、現実が実証しているではありませんか?
国際イベントを前に急ぐのか?「美しい国づくり」が国から言われているようですが、野宿者への冷たいやり方は、最も薄汚く、世界に恥さらしな、非人道的なものです。
2007.1.26 野瀬 博之
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駐禁除外指定問題 |
もう、5月のことになるが、訪問中、車両がレッカーで持って行かれ、後の訪問を中止し、タクシーで診療所まで戻るという事態が発生した。
車両の前面及び車両側面に分かりやすく訪問中であることと、連絡先を明示し、患者マンション前に停め、15分ほど経過した段階であった。
レッカー中の担当者に問いつめても「指示があり、動いているだけ」の一点張り。
その後、駐禁除外指定の手続きをとったが、決定的な限度があり、非常に困難な状況を強いられている。
歯科医師会の会員であることが前提の上で、各支部の65歳以上の人数によって発行枚数が決められる。
ちなみに、当支部では20,000人〜30,000人なので、5枚。
申請した8人に対して5枚なので、会館に保存という具合。
また、よく除外証を見れば「東住吉区内」とある。
訪問における保険請求は16km以内で可なので、北は守口、南は羽曳野市まで動いており、当区内はむしろ少ないのが現状。
また5枚というお寒い状況なので、1医院2枚以上は到底お話にならない扱い。
しかし、口腔ケア単独で衛生士が動いている時、治療20分ケア30分といったような場合などは2台が平行して、という場合も当然ある。
ーこうした限界の中で、こちらが行っている努力は、わざわざ運転手を雇う、衛生士を2名で行かせ1名が単に待機、ドクターと衛生士が行ったとき、患者宅へはいづれか1名のみがローテーション的に入り、もう1名は車で待機する・・・などです。
もちろん、全てではなく、駐車場がない、除外証を設定できない時などでのケース。
他方、いわゆる「許可証」の方であるが、これは一々、訪問ごとに所轄の警察に出向き申請せねばならず、いくら府警が「迅速に発行したい」(11月交渉)としても全く使い物にならない代物。週に1〜2回定期的に動くだけならまだしも・・・。
ーこれらの現場のしんどいところへ冷酷な対応は、小泉内閣が行ってきて、安部新政権も受け継がれようとしている弱者切捨て
ー社会保障縮小モードの表れであり、一種の‘いじめ’と言えば、言いすぎだろうか・・・。
2006.12.2 野瀬 博之
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混合診療解禁反対! 野瀬 博之 |
国保料、治療費すら払えない人が増えているのに、混合診療で、自費分が増えると、
益々大変なことになります。
保険で十分な医療を受けられるようにしていくことが、大事なことは言うまでもありません。
保険で不十分なところを、自費で患者さんにこれ以上の負担をしいたり、民間保険の利潤追求の対象にさらして補う方法に反対です。
今保険を補うようなイメージで出されてきますが、それを自費や民間保険という患者さんの負担の増大で行うことはおかしいということです。
それは、国保料、治療費すら払えない人が増えている現状があるからです。又、そもそもいつでも誰でも安心してうけられる医療を目指して、国民皆保険医療制度があることを忘れてはいけません。そうでないと保険料を払っている意味がありません。
なお、財政上、保険制度を維持するために、こういった方法で民間保険や自費にもたよるんだ、といういい訳もなされるわけです。
しかし、どれだけつまらないことや軍事予算にお金が回されているかを一番良く知っているのは国民です。
( 2006 . 5 )

2006年4月9日 朝日新聞
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混合診療解禁、特定療養費の拡大で、 |
なお、署名運動の成果もあり、12月15日、包括解禁は見送られました。
しかし、「特定療養費制」の拡充が追求されることにより、成果は半分か実を
とられてしまったという感じです。
今後の様々な立場からの運動・行動が必要となっています。
2004.12.17 野瀬 博之
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日本歯科医師連盟政治献金事件に関する見解 野瀬 博之 |
私自身、長年において政治連盟の会員です。
今回のショッキングなトップ役員の人達の逮捕という自体に直面して、
その真の問題点と改革のあり方を私なりに考えてみたいと思います。
政治連盟の会員といっても、ずっと外野席のような状態でしたが、出来るだけ内面的に考えていきたいと思います。
根本的な問題の背景は、長年にわたる政府の医療費抑制策とそれに対する「我々」の闘いのあり方が、問われているわけです。
政治連盟が改善を求めた「かかりつけ初診」なる代物が実施されてきた事の
背景は、まさにその事を語って余りあるので、機会をつくり、明らかにしたいと
思っております。姑息な医療費抑制とそれへの残念ながら密室な代行主義的な要求運動の産物であったという事です。
それでは、私達の闘い方は、どうあるべきであったのか?
また、今後あるべきなのか?
それは「急がば回れ」で、お金で物をいわせるのではなく、国民運動を中心にする
ことです。そんなお金があれば、どれほど大胆に「かかりつけ初診」のナンセンスさを国民に訴えれるかを考えると残念でたまりません。
確かに、政治連盟において、民主的なディスカッションは組織されずに、上位下達で決められるかのようです。未だに私のところに、どういう議員を押すのか、19年間一度も議論やアンケートはありません。ただ、会費だけが銀行より自動に引き落とされ、それが主にある政党への政治献金となっているわけです。
これは、仮にその政党を支持してなくても「政権政党に働きかけた方が政策に影響を与えやすい」という一見、「なるほど」とも思う戦略の暗黙の了解もあるのも確かです。
しかし、どうでしょうか?
今回の事件を契機に、こういう戦略自体を見直した方がよいと私は考えます。
何ひとつとして状況は良くなっていません。
その事は同時に、政治献金制度の構造的な問題と裏ハラの関係にあります。
今回は、法律に抵触したという事で、大きな事件になってしまいましたが、それでは「法律に違反しなかったら」それでいいのかというわけです。
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混合診療拡大の落とし穴 野瀬 博之 |
現在、混合診療を肯定的に語る側からは、「患者負担が保険外の診療を受けても安くなる。」というイメージが語られる。
例えばこうである。「胃ガンで入院中に保険が適用にならない抗がん剤(月額約60万円)を使うと、ベッド代まで本来は保険が利く分(月額40万円)を含め計100万円の金額が自己負担。これを混合診療を使うと全額自己負担は抗がん剤だけど、ベッド代は保険適用のまま自己負担は3割で済む。」
しかし、「保険が適用にならない抗がん剤」とは何だろうか?
「まず、今の公的医療保険を充実させるべき。」という事を、最近、抗がん剤の承認問題に長く取り組んでこられた京大の福島雅典先生の論文を読む機会があったので引用させていただき考えてみたいと思う。
ひとつの経験として語ってられたことに、GCSFという白血球をj増やす薬の適応拡大を求められた時のことが挙げられている。乳がんに対する抗がん剤として、ドセタキセルという薬が承認されていた。
ところが、ドセタキセルは副作用防止のためにGCSFと併用しなければ絶対に使えない。
しかし、このGCSFが乳がんには「適応外」だったのである。
それで福島先生は、最初は無視されながらも、承認を勝ち得た経過を語られている。何もこの薬に限らず、なぜか日本では、世界で認められている「世界標準薬」の少なからずのものが認められていない。
他方、有効性・安全性の実証されていない実験治療である高度先進医療を国民に自己負担させている。
「現在使えない世界標準薬は、一刻も早く一括承認されるべきである。」という福島氏の指摘は全く的を得ている。
このようにして、今すぐにでもできるはずの保険診療の充実が遠まわしされていることの背景に問題の根源がある、と私は考える。このような「裏話」は、国民には知らされない。マスコミもかなり足元をすくわれている。
それでは、なぜこのような悪法がまかり通ろうとしているのか。
次にはその背景を考えてみたい。
御反論・ご意見を募ります。
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